教室長ブログ

■ 大学入学共通テスト 続報【MUGEN学院 穂積駅前教室】

大学入学共通テスト で文部科学省が英語民間試験の活用と国語・数学での記述式問題の導入を見送ったことに伴い、共通テストの実務を担う大学入試センターが民間事業者に対して、損害賠償を支払っていたことがわかりました。 大学入試センターは民間試験の活用見送りが決まる前の時点で、各受験生の民間試験の成績を集めて大学に提供する「成績提供システム」の導入を決定し、民間試験を実施する各団体は、これに接続するための自らのシステムの構築費用を受検料でまかなう予定でした。大学入試センターによると、活用見送りに伴って各団体のシステムが不要になったためにセンターが損失を補償したということです。さらにセンターは、記述式の採点を委託していた1団体に対し、記述式の導入見送りに伴って契約を破棄したことから、同団体の準備費用分を賠償しました。約10億円あったセンターの積立金から払ったということですが、大学入試センターは、大学入学共通テストの結果を利用する大学から徴収する「成績提供手数料」について、2023年まで2年間かけて現行の2倍に引き上げる方針を固めたということで、共通テストを利用する大学には負担増となるため、今後各大学の個別入試の受験料の引き上げにつながる可能性もあります。大学入学共通テストでの英語民間試験の活用と国語・数学での記述式問題の導入見送りの影響が至る所に出てきております。学生たちにとっては試験全体の見通しが持てるということでまずは一安心といったところでしょうが、今回の導入に関わっていた各団体、業者も含めて、国にかなり振り回されたというのは間違いありません。そういった機関に損害補償するのはわかりますが、それが検定料増ということにつながっては本末転倒です。こういう事態を予見できなかった文部科学省をはじめとする国の責任は大変大きいかと思います。大学入試に関わる今後の動向に関してもしっかり見守っていきたいと思います。